技術情報
舗装統合管理アプリケーション
KSSL
KSSL(Kajima Smart Site Link)は、従来のアスファルト舗装工事の現場管理をIoT・ICT技術を用いてデジタルデータで一元管理する舗装統合管理アプリケーションです。
具体的には、アスファルト混合物の出荷から荷下ろしまでの材料温度やダンプの走行位置、経路、現場到着予想時刻、アスファルトプラントへの帰着予想時刻等をリアルタイムで表示・確認ができ、荷台の温度変化によって荷下ろし位置を特定し、その位置での敷均し、転圧温度を記録することができます。また、転圧回数管理も同時に実施できるため、ダンプ1台毎のトレーサビリティを総合的に確保することが可能となり、舗装管理業務のスマート化を実現しました。
今後、遠隔臨場機能、納品情報の電子化、出来形管理・品質管理との連携など、更なる現場のスマート化に向けた機能拡充を予定しています。
特長
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01
管理の省力化・省人化
道路舗装の現場では、複数の担当者が施工管理に当たり、工事の延長距離が長い場合は、移動に時間が費やされていましたが、KSSLは、各管理値をデジタルデータで一元管理することで、デバイスを使用して複数の担当者がデータを共有でき、必要なデータをリアルタイムで確認・取得することが可能となり、管理業務の大幅な省力化・省人化を実現します。
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02
帳票作成の自動化
デジタルデータの活用により、施工時に取得した施工管理値を自動で帳票化することが可能となり、事務所での管理書類の作成業務の省力化と時間外業務の削減を実現します。
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03
安全な温度計測作業
従来の温度管理では、ダンプ荷台への昇降作業や重機に近接した温度計測作業を行っていましたが、KSSLは、それらの作業をセンサーによる自動計測に代替することで、安全な場所で必要なデータを取り出すことができ、災害リスクを低減し安全性の向上を実現します。
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04
施工履歴の記録
ダンプ1台毎の施工位置と施工履歴(トレーサビリティ)がデジタルデータとして記録され、いつでも確認することができます。
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05
スムーズな材料供給による平坦性の向上
ダンプの走行位置から運行状況を把握し、施工ペースを制御することで、施工機械を止めることなく継続的な敷均しが可能となり、平坦性の向上が期待できます。
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06
面的温度管理と転圧回数管理による品質の向上
従来の点での代表温度管理に対し、舗装面全域での全数温度管理と転圧回数のリアルタイム表示により常時転圧管理が可能となり、均質で耐久性の高い舗装が期待でき、品質の向上に寄与します。
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07
CO2削減
プラント帰着予定の把握により、合材工場は効率的に製造ができ、CO2削減にも貢献します。